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2018.08.01 Wed 映画「コスタリカの奇跡」上映会にご来場をお待ちしています。

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映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』上映会
2018年8月19日(日) 能勢町淨るりシアター小ホール
11:00上映(10:30開場) 13:30上映(13:30開場)
運営協力費 800円(大学生以下無料)
主催 「コスタリカの奇跡」上映実行委員会 能勢から未来を考える会

 わたしが子どもだったころ、戦争のきずあとが町のいたるところに残されていました。焼け崩れたまま廃墟となった建物、もつれてしまった鉄条網、目的をなくしてしまった焦げたやかんとぼろ切れになった服…。近所の小高い丘に放置された戦争の足跡は子どもの心にもなまなましく忌まわしく付きまとっていました。
 さすがに墨塗の教科書の世代ではないものの、学校では「自由」と「権利」、そして「平和」がどれだけ大切かを連日教えてもらったものの、地域の大人たちはといえば戦争の自慢話に花咲かせていました。子ども心に、自慢話がほんとうなら戦争に勝ってるはずやと思いました。それでも大人たちは戦争の話の最後にいつも「戦争はこりごりや」と本音をつぶやくのでした。
 戦後すぐから始まった冷戦のさ中、1950年の朝鮮戦争勃発により、アメリカはアジア地域の共産化をおそれ、日本に警察予備隊をつくらせました。後に1952年に保安隊、そして1954年に自衛隊に改組されます。
 この頃からでした。大人たちは「ソ連が攻めてきたらどうする。家族が殺されるぞ」と、いつの間にか国(自分たち)を守る軍隊を持つことに賛成していました。子どもだったわたしは、戦前戦中と日本軍が大陸を侵略することから悲劇がはじまったことなどまだ知りませんでしたが、学校で学ぶ民主主義や平和主義とは真逆の、アメリカの武力の傘に入り自らも武力を持つことでしか平和は保てないと教えられたのでした。
 「話し合いで紛争を解決するべき」とか、「憲法にも武力を持たないと書いてあるやんか」と口答えをすると、きまって「そんな甘い考えは学校だけにしとけ」とか、「お前ら戦争を知らんからそんな理想をいうんや」と、「殴られたら殴り返す。目には目を」とする武力を持つことが現実的で、憲法の平和主義と武力のダブルスタンダードが本音と建て前となっていきました。
 わたしは大人になり、ガンジーやキング牧師の非暴力主義にシンパシーを持ちました。一方、国はソ連の次は中国、北朝鮮と次々と「仮想敵国」を変えながら、ここ数年武力の増強が加速しています。だれのための、なんのための武力なのか、子どもの心に持った疑問は解決されないままです。
 そして長い年月をかけてわたしたちは「軍隊がないと国を守れない」という共同幻想を受け入れ、執拗で大きなマインドコントロールの網に掛けられてきたのだと思います。

 アメリカの裏庭といわれるコスタリカが軍隊を持たないで国を守ってきたと知った時、そんなことができるのかと、単純に疑問を持ちました。
コスタリカも日本もほぼ同じ時に国内外に「軍事力を持たない」ことを宣言しました。
それから今までわたしたちの国では「攻めて来られる」不安が現実のものになることはありませんでしたが、コスタリカでは現実に紛争が起きたり、何度か起きそうになっても国の常備軍としての軍隊を持たないで警察力と粘り強い話し合い外交によって解決してきたことを知り、わたしたちの国の防衛力はなんのためにあるのだろうと、強く思いました。
 そして、戦後73年もの間マインドコントロールされてきた「国を守るには武力が必要」という常識を疑ってみることが大切なのだと思いました。
 わたしたちが遠い理想としてきた「軍隊を持たない平和」を現実のものとしてきたコスタリカのたどった73年を、わたしたちがこんな選択もできたはずの「もうひとつの歴史」として検証することは、今まさに憲法を変える変えないという「国の未来」を見定める岐路に立つわたしたちにとってとても大切なことだと思います。
 そしてまた、コスタリカが軍隊を廃止した背景に内乱を防ぐ目的があったことも、映画は教えてくれます。革命によって樹立した時の政権は、まずは反対勢力が握っていた軍隊を解体し、それから革命軍自体も解体したのでした
 わたしたちの国の歴史においても、軍隊が国民を守るためよりも国体を守るためにあったことをさまざまな証言が教えてくれます。そのことは今も変わらず、沖縄に対する国の仕打ちなどが証明してくれます。近い将来、自衛隊と防衛省が武力をわたしたち国民に向けることがないといえるのでしょうか。
 その意味においてもコスタリカが軍隊を廃止し、そのコストを福祉と教育、社会資源の育成に向けることはとても理にかなったことでした。振り返って日本では、軍事力を高めることで何を生み出せるというのでしょう。
 映画「コスタリカの奇跡」は、コスタリカの73年がわたしたちと全く縁がないどころか、同じ世界史を歩んできた2つの国で同時代を生きてきたわたしたちとコスタリカのひとびとの、かけ離れているように見える現実と夢が交錯する一瞬を用意し、わたしたちが立ち止まる機会を作ってくれる映画だと思います。
 ぜひ、違う世界ののぞきからくりをみるような気軽さで、映画をごらんになりませんか?
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