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2018.07.24 Tue 映画 『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』上映会

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映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』上映会
2018年8月19日(日) 能勢町淨るりシアター小ホール
11:00上映(10:30開場) 13:30上映(13:30開場)
運営協力費 800円(大学生以下無料)
主催 「コスタリカの奇跡」上映実行委員会 能勢から未来を考える会

 8月19日、能勢町淨るりシアター小ホールで映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』上映会を開きます。
 「コスタリカの奇跡」といえば、2014年のサッカーワールドカップでベスト8になったことの方が有名かもしれません。
 しかしながら、ここでいう「奇跡」とは、軍隊を持たずに国の平和を保ち、豊かで自由な社会を築いてきたことをさしています。
 世界には軍隊を持たずに国の平和を保ってきた国々があります。そんな数少ない国の一つがコスタリカで、1948年に常備軍を解体しました。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育、無料の医療を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきました。
 その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いています。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもあります。
 『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明します。この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場し、世界がモデルにすべき中米コスタリカの軍事力ではなく平和外交で国を守ってきた歴史と、壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが語られるドキュメンタリー映画です。
 けれども、こんな疑問がすぐに浮かぶことでしょう。「軍隊がなくて、どこかの国が攻めてきたときどうするの?」。実はコスタリカでは国家の非常事態の際には国会議員の3分の2の賛成投票により、徴兵制実施及び軍隊の編成権限が大統領に与えられています。また、警察の武力を軍事力とみなし、コスタリカは非武装国家ではないという意見もあります。
 しかしながら、いざという時に軍事力を持つことを憲法に定めながら実際には軍事力を持たず、国際法に基づく外交努力によって紛争を解決するというのがコスタリカの国家戦略なのです。それは憲法で軍事力を持たないことを明記しながら、実際には自衛のための軍事力を強化し、いまや集団的自衛権のもとで「戦争ができる国」となった日本と対照的です。
 同じ時代にそれぞれの理由で軍隊のない国をかかげ、70年の時を歩んできたコスタリカが日本と真逆の歴史をつくりえたのはなぜなのでしょう。この映画はそのことを丁寧に描いたドキュメンタリーで、軍隊を持たないと国を守れないとアメリカの傘に入り、中国や北朝鮮と軍事的に対峙する東アジアの軍拡競争の端っこで、軍事予算を増やしてはアメリカの武器を買い求めるわたしたちの社会を見直すきっかけを用意してくれる貴重な映画だと思います。
 わたしたちの国では軍隊を持たないで国を守るなんて言うのは現実を見ようとしない甘い夢想とされてしまうのですが、コスタリカではまさしくそれが現実で、隣国ニカラグワとの国境紛争をはじめ何度か再軍備を検討されたりしながらも非武装を選び、国際法と外交によって紛争を収めてきたのでした。
 地政学的にも国の大きさも違うコスタリカの選択を日本と比較しても始まらないとする(いうより視野にも入らない)日本の歴代政権とそれを支持する人々が圧倒的に多いというのもまた現実でしょう。
 しかしながら、日本が長い間ソ連や中国や北朝鮮を仮想敵国としてこれらの国が「攻めてくる」ことを前提に軍事力を高めることが現実的とされてきたのに対して、何度も武力紛争の危機に瀕しながら非武装を貫き国際社会に訴え外交・話し合いの努力を続けてきたコスタリカの歴史は、非武装が理想や甘い幻想や願いではなく、わたしたちが歩まなかったもう一つの道であったことは間違いないのではないでしょうか。
 常備軍を置かない代わりに国民の健康、教育を充実し、国際法と外交で国を守るコスタリカの国家的戦略は結果として豊かな社会を実現してきましたが、それは日本でよく言われたアメリカの軍事力をたよりに経済発展してきたのではなく、自分たちの国を武力に頼らずに自分たちで守るという過酷な選択をしてきた結果で、特に教育によって平和で自由な社会を望み、それを実現し守っていく文化がコスタリカの人々に深く根付いているのだと思います。
 この映画はそのことを教えてくれるだけでなく、コスタリカが遠い国でもユートピアでもなく、新自由主義とグローバリゼーションによる貧富の格差や環境問題などといった危機はわたしたちが抱えている危機とまったく同じで、それらの問題とどう立ち向かうのか思いまどうわたしたちにとって、この映画の終わった後にも延々と続くであろう「コスタリカの奇跡」に学ぶことがいっぱいあると思います。
 憲法を変えようとするひとも憲法を守ろうとするひとも一度立ち止まり、この映画を通じてはるかな空の下の小さな国・コスタリカの奇跡をごらんなっていただければと切に願っています。

映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』オフィシャルHP

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