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2018.05.22 Tue ひとりひとり小さな力を足し算してつくりあげたお祭り。「ピースマーケット・のせ」

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 5月20日、能勢町淨るりシアターで3回目となる「ピースマーケット・のせ」が開催されました。実行委員会のメンバー数人だけでは力量を越える催しですが、当日のボランティアスタッフの方々やこの催しへの熱いシンパシーをくださるステージの出演者、少し趣の違うフリーマーケットに出店してくださる方々、ステージの合間での短い時間を利用していただき、日常の活動や思いを語ってくださるみなさん、わたしたちの企画が実現できるように可能な限りのサポートをしてくださる淨瑠璃シアターのスタッフ、そしてなによりもわたしたちの願いをくみ取っていただき、この催しに参加してくださるみなさんによって実現できた、稀有の一日でした。
 お祭りにかぎらず、なにか集団で行動する場合、よくも悪くもリーダーが必要で、一つのコンセプトのもとで統一的に行われる場合が多いのですが、このお祭りは戦争体験者で95歳の清洲辰也さんの「戦争のない、平和な世界」を望む切実な願いからはじまり、ひとりひとり小さな力を足し算してつくりあげたお祭りです。
 それまで生きてきた人生も年齢もちがうひとりひとりがそれぞれの夢を持ち寄り、語り、時にはまとまり、時にはまとまらなくても自らの責任でやろうと思うことを実現できる、そんな体験をさせてもらえる催しです。
 今年は直前まで雨予報で、特に野外で食べ物を提供する出店者の場合、保健所や消防署の指導でホール内では出店が許可されないため、そのまま野外で出店していただくことになってしまいます。
 しかしながら、直前になって奇跡のように晴れの予報に変わり、実際、朝方は風が強かったものの雨上がりの五月晴れで、能勢の里山の新緑がひときわ輝き、お祭り日和の天候に恵まれました。
 このお祭りは大きくわけて野外と調理室を中止とする食べ物ブースと、心を込めた手作り雑貨やフェアトレード商品などのフリーマーケットブース、そして野外ステージとロビーステージでの音楽と舞踊、出店参加者によるアピールで成り立っていて、それらが同時並行で行っているため、特にロビーと野外ステージで聴きたい音楽が重なるケースもあり、それは仕方がないことでした。出演者の数を抑えようと計画するのですが、出演したいというグループが現れて、結局は今年も13グループが出演してくれました。
 少ない礼金で、しかも交通アクセスがよくないのに、遠くは京都からかけつけてくれた出演者も多く、申し訳ないきもちです。彼女彼たちの演奏や舞踊は、テレビには出ないひとたちですが、世の中の風潮を憂うひとたち、自分やまわりの人たちの切ない心情を歌う曲を自らつくり、歌うひとひとたちが集い、そんなに多いとは言えない来場者の心に届けとひたむきに歌う姿に胸を打たれます。
  わたしはあまり政治的な行動をとることに臆病な人間ですが、政治集会にとどまらず、こういうライブや路上ライブにまで国家が規制するようになるとすれば、それには断固たたかわなければと思います。
 戦前、政治的行動をしたわけではないシュールレアリストの滝口修三が国家を転覆する危険思想だという理由で投獄されたように、いつの時代も国家の想像力はわたしたちの想像力をはるかに超越して、現代においても憲法改正の国民投票の情報宣伝によって数多くのアーティストや歌手が色分けされたり、自分で自分を色分けしてしまう危険があります。
 自由であるために自由であることを表現し、自分の歌いたい歌を歌い、自分の聴きたい歌を聴く、グラスルーツな音楽の場をつくり広げることもまたもうひとつの政治活動であることを、ピースマーケットのステージは教えてくれるのでした。
 それは、買い物かごの中にも平和と自由があることをフリーマーケットという、心と物と夢が行きかう市場(いちば)が教えてくれることとつながっているとわたしは思うのです。
 お祭りの最後に、昨年は走り書くように清洲辰也さんが作詞し、加納ひろみさんが作曲し、豊能障害者労働センターの田岡ひろみさんが踊りの振り付けをした「ピースマーケット音頭」を、今年は長野たかしさんのベースとスカピンのギターリスト・大音智史さんがリードギターとコーラスで参加してくださり、踊ってくれる人々も昨年よりはるかに多く、何度も演奏し、踊ってくれて大変盛り上がりました。お願いするわたしが踊りはまったくダメなのと恥ずかしくて参加しなかったので申し訳なかったです。

 大ホールで上映された映画「ごはん」にも160人以上の人が来てくださり、全体としてもまずまずの賑わいで、ほんとうによかったと思います。
 また、能勢高校の生徒さんたちが映画を観たり、手伝いをしてくれたことや、出演者にこのお祭りに参加することになったきっかけや感想などをインタビューしてくれました。
 実はまだ、出演者たちが何を語ったのか知らないのですが、時代や世代を越えたつながりをねがうわたしたちにとって、どんなことが語られ、それを若い人たちがどう受け止め感じたのか、とても関心があります。
 運営費の問題でより厳しくなってきていることや、数人の実行委員のメンバーが増えないことなど、ほんとうに問題が山積みで、来年も開催できるかわからないのが正直なところですが、このお祭りが市井の人々によって開かれ市井の人々が参加できる稀有の祭りとして、能勢の地に定着できればと思います。

ピースマーケット音頭 2018
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