ホーム > 日々是好日 > 能勢暮らし > 能勢町の新学校建設の是非を問う住民投票条例2

2014.08.03 Sun 能勢町の新学校建設の是非を問う住民投票条例2

 「能勢を財政破綻から守る会」が呼びかけた能勢の新学校建設の是非を問う住民投票制定を求める署名活動は、請求に必要な有効署名数が304人を越え、7月29日に住民投票制定の請求を町長に提出しました。8月18日までに町議会で審議されます。
 これが建設を踏みとどまる最後のチャンスで、町行政も町議会も町民であるわたしたちも「もうすでに決まったこと」とあきらめないで、この最後の機会を無駄にせずもう一度考えなおしたいと思います。
 能勢町の財政状況については前回の記事にも書きましたが、くわしくは能勢町のホームページでごらんください。
 能勢町は新学校建設などに伴い、財政健全化を目指す「行財政改革プログラム」を策定し、その中で人口減少による財政規模の縮小などから将来、財政再生団体に陥る恐れもあると指摘し、「危機的な状況と判断せざるを得ない」としています。
 破綻を避けるため、中学生以下が対象の「子ども医療費助成」(今年度1500万円)の見直しや町内の診療所の統合なども検討して歳出を減らす方針ですが、町の貯金である「財政調整金」を新学校と葬祭場の建設で使い果たし、財政破たんの可能性を自ら指摘しています。

「能勢を財政破綻から守る会」のニュースによると、
診療所の統合もしくは民間に運営委託
保育所の民営化
海洋センターと名月グランドの閉鎖の検討
学校跡地・野外活動センターの除却
ごみ有料化
上下水道の料金やし尿くみ取り料の値上げ
住民健康診断の見直し
子ども医療助成の見直し
母子衛生及び子育て支援の見直し
各区に毎年公布している協働事業交付金の見直し
町職員の5年間で25名削減、嘱託職員を25名削減

などで経費を削減し、葬祭場の建設とあわせて、新学校建設に「能勢町の夢」を託そうというものです。
事実、すでに中学校の制服を今年度から新学校用に統一したり、学校章のデザイン一般募集をしたりと、「新しくきれいな学校」への夢を子どもたちと親たちにふりかけています。
 前回も書きましたが、財政破たんが予想され、それほどの犠牲を払ってでも新学校建設が夢のある事業だというのでしょうか。新しい学校に通ったり、またスクールバスに乗って学校に行くことを楽しいと考えることもできるでしょう。
 わたしの子ども時代は子どもの数がどんどん増えるために統廃合していた時代で、わたしの住んでいたところも村から町へ、町から市となり、それにあわせて学校も統廃合されていきました。世の中が戦後から脱却し、高度経済成長へと日替わりメニューのように世の中の価値観が変化していく中で、たしかに活気があってよかったのかもしれませんが、一方でこれはわたし自身の経験でもありますが、ひとりのこどもの心の問題などは人数の多さと喧噪にかき消されていたと思います。
 今に立ち返るとどうでしょう。こどもの人数が減るために、一方で競走による学力維持(向上)と先生の数減らしと施設管理費の削減をねらっているのでしょうか、わたしが子どもだったころとまったくちがった状況での統廃合がすすめられています。
 そして、子どもたちが置かれている状況はどうでしょう。子どもたちの心の奥底にまでおとなたちの想像力が届かない中、子どもたちによる事件が相次ぎ、こどもたちの心の傷はすでにあたりまえのように表出しています。そして、非正規職員が4割に達し、必ずしも学校を卒業すれば正規職員になれるわけでもないようです。現在は労働力不足と言われながら将来にわたる保障を嫌がる企業は非正規職員の増員か、海外での労働力の調達で対応するため、結局は日本の中での安定した生活の基盤が作りにくい現実があります。
 そして、今でも約3万人の人々が自殺する社会を担っていかなければならない子どもたちへの「教育」は、新学校建設につきすすむ能勢町にかぎらず、ライバルが切磋琢磨して能力を高めるというスポーツと同じ感覚による成長第一主義の20世紀型の教育ではないことは、子どもたちの現実からも世界の流れからもあきらかです。
 能勢町の学校に限って言えば、現在の6つの小学校と2つの中学校は能勢町の各地域の生活と文化の拠点として、ひとりひとりの子どもたちに寄り添った教育が機能していることはあきらかで、それらのすべてをブルドーザーでこわし、一か所に子どもたちを集めた新学校の校舎の窓や壁がどんなにきらきら輝いていたとしても、いまこそもっとも子どもたちに必要とされる「パーソン トゥ パーソン」を望むべくもありません。
 「能勢を財政破綻から守る会」は財政とコストによるアプローチで新学校建設の見直しを呼びかけてきましたが、今の能勢の学校教育のすばらしい環境を残すことがほんとうの「教育」であると呼びかけている町民グループもあります。
 わたしはどちらのグループも、能勢町を愛してきたひとびとのあつまりであると尊敬しています。
 わたしもまた、そのどちらの呼びかけにも賛成する町民のひとりですが、さらに言えば旧府民牧場跡地に学校を建設すること自体に疑問をもっています。府民牧場は大阪府の施設で、能勢町にとって外部からの入り口で能勢町の生活文化と観光の拠点としても重要な役割を持っていました。ところが橋下知事時代の当時の大阪府は年間5000万円の赤字だからと牧場を閉鎖しました。
 5000万円の赤字はたしかに大きな金額かも知れませんが、単純に考えれば20年でも10億円の赤字で、財政破たんの危険を押してまで建設する新学校の建設費と比べても、能勢町が譲り受けて「大阪ネイチャーランド」として運営する選択肢があったのではないでしょうか。
 その上でたとえばオリンピックにむけて宿泊施設をつくるとか、能勢町がすすめる6次産業の拠点施設、さらにはいじめや刑事事件が多発し、子どもたちの悲鳴が極限に達している今、里山に囲まれた緑あふれる環境での全大阪的な教育セミナーや「一日授業」などの学校教育の拠点施設など、この場所が能勢町の最西南地である立地を生かした拠点施設として、国からお金を引っ張り込みながら町独自の計画を立てていけば、もしかすると財政破綻とは程遠く、「外からのお金を落としてもらう」観光から、さらにはビジターの中から定住者を増やすための子育て支援、学校の充実と、今の方向とまったく違う可能性もあるのではないかと思うのです。
 まずは大阪府と粘り強い交渉をし、違約金18億は決して払わず、また今の学校の耐震化についても避難計画策定とからめて国や大阪府と再度話し合いをし、最後の最後のこのチャンスを逃がさずに、町会議は真摯に取り組んでいただきたいと切望します。

ブログ「能勢町 学校統廃合を考える」

能勢町ホームページ

このブログのアクセスが15万を越えました。島津亜矢さんのファンの方々をはじめとするみなさんのおかげです。
ありがとうございます。
関連記事

web拍手 by FC2

Comments

name
comment
S.N : URL 祝:15万回達成!

2014.08.04 Mon 00:36

tenehiko 様

ブログのアクセス15万回達成おめでとうございます!
これからも、更新されるブログを楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
それにしても、島津亜矢さんの新歌舞伎座公演は、
最高でしたね。ありがとうございました。

tunehiko : URL ありがとうございます。

2014.08.04 Mon 07:32

S.N様
いつもありがとうございます。
新歌舞伎座でお目にかかかれてとてもうれしかったです。
今後ともよろしくお願いします。

: URL

2014.08.05 Tue 19:13

tenehiko 様

このブログで書いていた、能勢町の新学校建設の是非を問う住民投票条例についてですが、「能勢町 学校統廃合を考える」ブログページにも書いてありましたが、その住民投票条例案の制定を問う議会が開催されます。

日時は、8月15日(金)の午前10時~からです。
詳しくは、「能勢町 学校統廃合を考える」ブログページ内 http://starboys.blog.eonet.jp/default/2014/08/815-51ac.html をご覧ください。

tenehiko様も、時間があればその議会を傍聴されてみてはどうでしょうか?

tunehiko : URL

2014.08.05 Tue 23:03

コメントとお知らせありがとうございます。
傍聴に行こうと思います。
この記事を少し変更し、町議会議員と町長に郵送しました。

: URL

2014.08.15 Fri 14:19

tunehiko 様

「能勢町 学校統廃合を考える」ブログにも書いてありましたが、新学校建設を巡る住民投票条例案の否決、大変残念でしたね。
http://starboys.blog.eonet.jp/default/2014/08/post-e741.html
http://starboys.blog.eonet.jp/default/2014/08/post-24a5.html
今回住民投票条例案が否決されたので、tunehiko様も「能勢を財政破綻から守る会」などと共同で、次は町長と町議会のリコール(解職)運動などに取り組んでみたらどうでしょうか?

tunehiko : URL

2014.08.15 Fri 19:26

議会の傍聴に行きましたが、わかっていたこととはいえ、門前払いでした。ただ、いろいろご意見はありますでしようが、2人の賛成議員のひとり、女性議員が意を決して一生懸命に発言されていたのが印象的でした。とくに「21世紀の教育」について論評されたことと、右肩上がりの時代ではない中、住民参加条例という直接民主主義の重要性を訴えておられて、好感を持ちました

comment form

Trackback

FC2Blog User

  1. Trackback