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2018.10.04 Thu 願いが込められた言葉が兵器よりも震える心を安心させることを、祈りがあふれる言葉が嫉妬やヘイトにまみれた言葉よりも遠く、ひとびとの心に届くことを教えてくれた選挙でした。

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 9月30日投開票された沖縄県知事選挙は、翁長雄志知事の遺志を継ぎ、辺野古基地反対を掲げた玉城デニー前衆院議員が知事選で過去最多となる39万6632票を獲得し、初当選しました。安倍政権が全面支援した佐喜真淳前宜野湾市長(自民、公明、維新、希望推薦)に8万174票差をつける圧勝でした。「オール沖縄」県政を継承するとともに、前回知事選から2回連続で辺野古新基地反対の圧倒的な民意が示される歴史的勝利となりました。

玉城氏は選挙戦で歴史に残る演説をしました。(要旨編集。文責はわたしです。)

 私は実はアメリカ人の父親を持ち、ウチナーンチュの母親を持っている。おっかあから「ツーヌイベイユヌタケネランドート」、人はみんな違っていいんだよと教えられた幼い頃から、差別をする区別をするということが私の気持ちの中に芽生えませんでした。
私と同じような生まれの2つの国、3つの国をルーツに持つ子供達もいっぱいいたと思います。しかし沖縄という社会はそういう生まれの私達であっても寛容性を持ってその可能性を見つめてくれました、見守ってくれました。
 それが私はこれから未来にもう一度見つめ直す沖縄の政治の原点でありたいというふうに思います。
 翁長雄志知事はイデオロギーよりアイデンティティといいました。私たちは沖縄のためなら、沖縄の将来のことなら、沖縄の子供達のためなら、思想信条乗り越えて、右も左も関係ない、富める人も貧しい人も関係ない、みんなで一つになって大きな力を発揮することができる。これが翁長雄志知事が残してくれた未来への確かな遺言だと思います
 私は生まれ持ったその私の信念として、翁長雄志知事の理念を全うして貫いてまいります。様々な沖縄の生きとしいける人達が誰一人取り残されない、そういう政治を、翁長雄志知事の理念をしっかり引き継いで玉城デニーは実行してまいりたい!
 誰一人として取り残さない、みんなが輝く、みんなが空を見上げて、青空の中のまぶしい太陽に眼を細める。そして時には雨が降ってくることを喜び、ああこれでウリーグワアが降りたねえ、農作物もこれで順調に育つよ。いかなる場面であってもみんながその喜びを分かち合う、そういう政治を私はこれからしっかり実行していきたい、そして今日お集まりの皆さんと改めて約束をしたいと思います。
 私たちが安らかに生活をすること、安心して仕事を励み、そして子供たちと晩御飯を囲み、おしゃべりをし、明日また元気で笑顔で頑張ろうねという、その生活、生業を立てるためには平和でなければならないということです!!!!
 翁長雄志知事は平和と経済を両立させるこのことをしっかりおっしゃっていました。
 想像してみてください。毎日が紛争やテロで追われている国の皆さんのことを、その日の自分たちの命を守るために追われ、子供たちを守るために追われ、明日の自分の身の上すらわからない。
 しかし私たちは少なくとも、今日お互いのこの喜びを分かち合い、明日また頑張ろうねというこの平和の基盤にいる、しかしそのことに決して甘んじたり軽んじてはいけない、だからこそ平和であることを希求する追い求める。その行動その理念は決してやめてはいけない!立ち止まってはいけない!
 辺野古の新基地建設はその理念と真っ向相反するものです!
 辺野古に新しい基地は絶対に作らせない。そのことを改めて約束しましょう!
 普天間第二小学校の子供達、飛んでくるヘリの真上なのか、それとも飛んでこないのか、それを判断してシェルターに逃げるか逃げないかを判断しなさいと言っています。こんな小学校が世界のどこにあるんですか?
 普天間は閉鎖返還です。戦争で奪われた土地は沖縄県民に返すべきです。
 私たちは今回のこの県知事選挙で改めて誓いましょう。
この選挙で、玉城デニーとともに、日本政府から、アメリカから、沖縄を取り戻す!
ウチナーンチュの手に取り戻す。青空を子どもたちのために取り戻す。
そのことをしっかり誓いましょう
 平和あっての経済、そして経済あっての発展、さらには多くの皆さんにその喜びを分かち合うために、私、玉城デニーは先頭に立ってがんばります。

 この選挙は沖縄県の知事を選ぶ選挙ではありましたが、危機に瀕しているといわざるを得ない日本の民主主義の未来を占う選挙とも言われ、全国の人々がその結果を見つめていました。わたしもそのうちの一人でした。
 もちろん、沖縄の地方選挙が国政の代理選挙になってしまうことに拒否反応を示す人はたくさんいましたし、沖縄の人々の思いに応えることをしない国に怒りを覚える一方で、国に逆らっても結局は基地がつくられてしまうのなら「素直に」受け入れ、見返りの振興策のもとで経済を良くしてもらう方がいいという思いや、辺野古基地問題に「疲れた」という心情も渦まく中での選挙だったと思います。
 わたしは基地建設を阻止するために、まさしくいのちをかけてたたかっているひとたちと、そのたたかいに連帯するために辺野古に何度も足を運びつづけるひとたちに敬意を表しながらも、自分がそのたたかいにコミットしていないことを申し訳なく思っています。
 そして自分の一票が意味を持つのか持たないのかを思いまどう沖縄のひとたちから所詮は他人事じゃないかと叱られてもなお、基地のない沖縄、基地を必要としない日本をめざす道を進もうとする玉城デニー氏の当選を願っていました。
選挙ではつきもののネガティブキャンペーンがとくにすさまじいものであったことや、佐喜真候補の応援に菅義偉官房長官や小泉進次郎氏ら政府・与党幹部が続々と沖縄に入り、おりしも台風24号が沖縄を直撃し、玉城デニー氏には不利に働くのではないかと心配しましたが、そんな心配も吹き飛ぶ圧勝といってもいい結果となり、安倍政権が強引に推し進めてきた辺野古基地建設に、沖縄の人々がはっきりNOと意思表示したのでした。
 と同時に、沖縄のひとびとが下した選択は、残り3年の任期の間に安倍政権が総仕上げとして強引に進めようとしている改憲をふくめ、国の未来を決める政策を見直すきっかけになると思います。
 一触即発の緊張が高まった昨年の情勢がうそのように、平昌オリンピックを機に南北対話による朝鮮半島の緊張緩和は一気に米朝会談にまで発展しました。日本政府やマスコミ、世論の一部が「北朝鮮の策略にはまるな」とか「北朝鮮への制裁を緩めるな、圧力をかけろ」とか口走っている間に、融和の力は一足飛びにひろがりました。
 韓国にしても北朝鮮にしても、武力行使によってたくさんの同胞が犠牲になることを避けるためには、話し合いによる解決を目指す以外にありえないことを身に染みているのでしょう、長い間武力による抑止を唱えるのが現実的といわれてきましたが、話し合いによる平和的な解決こそが現実的であることを今回の南北対話は教えてくれました。
 そして、北朝鮮の非核化が朝鮮半島全体の非核化へすすむとすれば、戦後70年以上朝鮮半島を前線とするアメリカの軍事力を頼って「平和と繁栄」を享受してきた日本は、沖縄のみならず日本列島全体がアメリカの対中国との緊張の最前線となり、「基地化」する危険があります。それを恐れて、日本政府の本音は南北朝鮮が適当な緊張関係にあって在韓米軍の駐留がつづくことを密やかに願っているのかも知れないと思ってしまいます。
 そして沖縄の基地の問題は沖縄だけの問題ではなく日本全体の問題であり、また朝鮮半島だけでなく沖縄を踏み台にして戦後民主主義が成り立っていたことを鋭く指摘しています。
玉城デニー氏が言うように、日々をつつましく生きるわたしたちとわたしたちの子どもたちが平和に安心して暮らせる地域・国をつくるのに基地は必要ないだけでなく、中国もふくむ東アジアの平和を壊す危険なものでしかないのです。
 今回の沖縄知事選挙は、「戦後」の「平和と繁栄」のいけにえにされてきた沖縄のひとびとが、「戦後」という前置きのない日本の真の民主主義を取り返すための大きな一歩を踏み出してくれたことを意味していて、その一歩の後につづく長い道を進む勇気をわたしたちに与えてくれました。

もう一度、玉城デニー氏の演説に立ち戻りたいと思います。
日本政府から、アメリカから、沖縄を取り戻す!
ウチナーンチュの手に取り戻す。
青空を子どもたちのために取り戻す。
そのことをしっかり誓いましょう
平和あっての経済、そして経済あっての発展、さらには多くの皆さんにその喜びを分かち合うために、私、玉城デニーは先頭に立ってがんばります。

 願いが込められた言葉が兵器よりも震える心を安心させることを、祈りがあふれる言葉が嫉妬やヘイトにまみれた言葉よりも遠く、ひとびとの心に届くことを教えてくれた選挙でした。

玉城デニー氏当選インタビュー

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